『僕は勉強がしたくない』

高次脳機能障害とは、交通事故や脳卒中などが原因で、記憶障害や注意障害、感情のコントロールができない、推測・分析できないなどの症状があり、それが原因となって、対人関係に問題があったり、生活への適応が難しくなることで生き辛さがある障害です。

Eさんは小学生の頃の交通事故が原因で高次脳機能障害になりました。

他の方と大きく違うのは、その障害だと知らずに過ごされ成人されたことです。

Eさんがアミューに来られたときは表情も険しく、自分の意思を自分か話していただけませんでした。

今までの人生で何度も「同じことの繰り返し」を経験されてきたからです。
記憶を留めておくことが難しいEさんは覚えられるまで何度も何度も繰り返し繰り返し、努力されてきました。

しかし、いつも言われてきた言葉は「何回言わすねん!前言うたやろ!」

Eさんは傷付けられながら生き、性格も変わっていったとお母さんが話されていました。

アミューとの信頼関係かできてきてEさんは「生活保護を受けて楽に生きていきたい」「もう一切勉強したくない」というのが口癖でした。
しかし、自転車で1時間ほどかかる道のりを雨の日も雪の日でも1番早く来所され、自主的に事業所の清掃に取り組み、作業も積極的で責任感もあり、休まず、遅刻しない、企業が求めている人材でした。

私たちがEさんの納得する企業を探すしかないとスタッフ一丸となり就職活動が始まりました。
そしてアミューに来られて1年で就職されました。

1人暮らしも落ち着き、自立されたEさん。
初任給ではお母さんを居酒屋さんに誘い、お食事されたそうです!!かんぱ〜い